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今年もファスナハトの時期がやってきました.
ドイツでは Rosenmontag と言い,カーニバルです.
イースターの日曜日の前40日間は断食するというキリスト教の習慣に従って,
断食の始まる前に,謝肉祭を行います.
春の訪れを祝う自然信仰と混じったとも言われています.

バーゼルのファスナハトが少し違うのは,この40日間の数え方.
日曜日を含めるかどうかで,いつが40日前なのかが変わります.
ドイツなどでのカーニバルは日曜日を含めない40日間,
バーゼルでは日曜日を含めた40日間で勘定します.
そのため,ほかの地域よりも1週間遅れることになるのです.

ファスナハトも何度目か.しかも何故かこの時期はいつも仕事が忙しい.
ので,月曜日の朝4時のモルゲンシュトライヒ(ところでこれは必見)にも行かず,
会社が町中にあるので,まあ雰囲気は伝わってくるし,それでいいや,
なんて思っていたのです.
さて夜になり,仕事も区切りがついたので帰ることに.
トラムもお祭りで動いていないので,歩いて帰ることにしました.
ところがどっこい,
去年,バーゼルのファスナハトが世界遺産登録された為か,
今年のファスナハトはなんだかいつもと違ってバリエーションも多く,
ついついうきうき気分に.


ファスナハトの仮面は,総じて異形が多いです.
異形の者たちが大きな音を鳴らし,
いつもの町の風景を一変させながら,町を練り歩いていく.
最近はなんだか苛々しがちだったのですが,
そういう自分の内なる異形の者たちも,町を練り歩く爆音に押し流されたように感じ,
気持ちの上でも春めいてきて.
かわいくもないし,ゆるきゃらでもないけれど,
異形だからこその力を感じて,バーゼルが少しまた好きになりました.



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「戯れか!」と武蔵が激しかかると、吉野は、自分が弾いていた琵琶の音のいろいろを聴きわけたか、と問う。

 「では、あのー大弦、中弦、清弦、遊弦のわずか四つしかない弦から、どうしてあのように強い調子や、緩やかな調子や、様々な音色が、自由自在に鳴り出るのでしょうか。そこまでお聴きわけなさいましたか」

 不審に思う武蔵に、吉野は、わずか四つの弦と板の胴から、あのように数多い音が鳴りでるのは、不思議なことと言って、白楽天の『琵琶行』という詩を歌いながら、さらに言葉を継ぐ。

 「このように一面の琵琶が複雑な音を生みまする。わたくしは、かむろの頃から、琵琶の体が不思議で不思議でなりませんでした。そしてついには、自分で琵琶を壊し、また自分で琵琶を作ってみたりするうちに、おろかなわたくしにも、とうとう琵琶の体のうちにある琵琶の心を見つけました」

 そう言った吉野は、細い鉈を振り下ろし、琵琶を惜しげもなく、縦に割いてしまった。
 「ご覧(ろう)じませ。この通り、琵琶の中は、空虚の同じでございましょう。では、あの様々な音の変化はどこから起こるのかと思いますと。この胴の中にわたしてある横木ひとつでございまする。この横木こそ、琵琶の体を持ち支えている骨であり、臓でもあり、心でもありまする。ーなれど、この横木とても、ただ頑丈に真っ直ぐに胴を張りしめているだけでは、なんの曲もございませぬ。その変化を生むために横木には、このようにわざと抑揚の波を削りつけてあるのでございます。ーところが、それでもまだ真の音色というものは出て参りません。真の音色はどこからといえば、この横木の両端の力を、ほどよくそぎ取ってある弛みから生まれてくるのでございまする。ーわたくしが、粗末ながらこの一面の琵琶を砕いて、あなたに分かっていただきたいと思う点は、ーつまりわたくし達人間の生きてゆく心構えも、この琵琶と似たものではないだろうかと思うことでござりまする」

 ー武蔵の眸は、琵琶の胴からうごかなかった。

 「それくらいなこと誰でも分かりきっていることのようで、実はなかなか琵琶の横木ほども、お腹(なか)に据えていられないのが人間でございますまいか。-四弦に一撥(ばち)打てば、刀槍も鳴り、雲も裂けるような、あの強い調子を生む胴の裡(うち)には、こうした横木の弛みとしまりとが、ほどよく加減されているのを見て、わたくしはある時、これを人の日常として、しみじみ思い当たったことがあったのでございまする。・・・・そのことを、ふと、今宵のあなたの身の上に寄せて考え合わせてみると・・・ああ、これは危ういお人、張りしまっているだけで、弛みといっては微塵もない。もしこういう琵琶があたっとして、それへ撥(ばち)を当てるとしたら、音の自由とか変化はもとよりなく、無理に弾けば、きっと弦は切れ、胴は裂けてしまうであろうに・・・こうわたくしは、失礼ながらあなたのご様子を見て、ひそかにお案じ申していたわけなのでござりまする・・」


「孤独は人を聡明にする.」


孤独,というのは,一人でいるというだけではなくて,
孤独の中で,きちんと生きている,ということが大事なのではないだろうか.

Skypeができて便利になったという裏表とも言えるけれど,
家にいても色々な「知合い」や「見も知らぬ人」と「つながれて」しまう所為で
孤独を生きることは難しくなっている気がする.


休日出勤.

Skypeができて,海外でも楽に打合せできるようになりました.
今日は比較的よい打合せができたように思います.

事務所内で日本語でSkypeを使っていると,
車内の携帯電話のようにちょっと不思議に映るようです.
って,日頃普通の声で話される日本語が事務所内に聞えないからですが.


その後はプレゼンテーションの準備.
人に説明しようとすると,それまで考えきれていなかった所が見えてきたりして
冷や冷やしたりするが,そういう機会を得られることはありがたい.




身体を動かすと,頭も働く.


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