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日本の文化の紹介でもしてよ,と軽い調子で言われて,
いいよ,なんて軽い調子で答えたのだけれど,
いざ考え始めると,何を話せばいいのかはなかなかまとまらない.

書くことが概ね決まっている時は,英語でも文章を起こせるが,
考えることは完全に日本語で行っているようで,英語では考えられないらしい.
結局,日本語の文章をぱたぱたとタイプしながら考えるのが私のスタイルであるようだ.


という訳で,会社で日本語のPCを使いながら準備.

書き始めると,流石に幾らでも書けることはあるので,どんどんページ数が増えていく.
こんなこと聞いても誰も面白くないよ.

こんなに真剣に準備することなんて,多分誰も期待していない,
とわかってもいるんだけど,
やるならちゃんとやりたい,とつい思ってしまう.


私は何を伝えたいのかな.


自分の中に当り前のようにある日本を,一度取り出そうとしてみる努力.
思い込みばかりで知らなかったことも沢山.
例えば,確かに日本は世界一の長寿国ではあるのですが,
ヨーロッパの国々(スイスやイタリア)も同じように長寿国なのですね.

いつも自分が「普通」から外れているように感じてきた私としては,
自分が統計的に一般的な日本人とは考えにくくて,
例えば料理もうまくないし,大してきれい好きでもないし,一般的な会社に勤めてもいない.
でも心底のところで,完全に純正の日本人であると感じている.
そういうことを解きほぐしていく作業は,面白いのですが,
今のところまだ鍵が掴めていないような感じ.




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2010年に竣工した美術館.
ものとしてとてもよくできていて,建築とアートが境目なく溶け合って高めあっている.
素晴らしい.


完成度が高いからこそ,建築ってなんなんだろう,ということが気になってもくる.
そうやって何かを考えさせる契機になっていること自体が,
芸術家本人の意図とは別であれ,建築芸術性を帯びているということでもある.
建築,がなんであれ,芸術,がなんであれ,そんなことは構わない,とも言えるのだけど,
あまりによくできているので,建築と呼ぶにはあまりにシンプルな気がしてしまうのかもしれない.

当然のことながら,このシンプルさと空間の多様性の魅力の陰には
膨大な設計者や施工者の熱意があるのでしょうけれど.



行ってみて,内部は撮影禁止だったのだが,外部にしても,
写真にはなかなか撮れない空間だった.
建築雑誌に載っているプロの写真家の方の写真を見ると,きれいに撮るなあ,と思う.
実際に見た感じに近い.

年末年始は一時帰国などをしておりまして,あっという間に時は過ぎます.

帰国便はANA,出国便はLufthansaの機体だったのですが,
圧倒的にLufthansaの方が良くて驚きました.
モニタの画質も随分よくなってきています.


さて,仕事のメモ.
鉄骨の設計が大まかにできるようになりました.
アンカーや接合部の設計は,個々に詰める必要がありますが.
塑性域を許容しているのが,日本との一番の違いかと思われます.

水平剛性に関しての意識は極めて低く,鉛直荷重の軸力のみで行う設計もよくあるようです.
地震時の水平変形など考えもしない模様.

それから,細さ・薄さの感覚がまったく違います.
屋根を薄くしたい,と言いながら,梁の上に梁を載せる設計にする,とはどういうことなのか,
そういうあたりがよく掴めませんが,
日本のような究極を狙うものばかりがよいのではないのかもしれない,
と言い聞かせながら,取敢えずはやってみることにしています.

最終的な物理現象がそう大きく変わる,ということはないでしょうけれど,
実務のドキュメントを作れなければ,結局は仕事になりませんから,
きちんと武器を揃えて行きたいところです.


一方で,日本で同業の人と話していて,忘れかけていたのを思い出させてもらったのですが,
結局何をやりたいのか,という目標を,明確にしておかなければ.
何も,実務ができるようになることが最終目標ではなく,「日本流の設計」を世界で実現することが目標な訳で,
「日本流」と言ってもつまるところは「自分流」,自分流を一歩一歩固めていくことを疎かにしてはなりません.

それと同時に,パートナー探しも気長に始めようかと思います.



本年は,真面目に真面目にやっていこうと思っております.




1月6日は,東方3博士の日,3人の王様の日,です.
この日には特別に焼かれたパンを食べます.
これは山ごとにちぎって食べるのですが,
どこかに王様(と女王様)が入っていて,
それを引き当てた人が,その日は王様,だそうです.

会社でみんなで食べたのですが,
このような風習を知りませんから,がしがしとナイフで切ろうとして
同僚の方に,おいおい,と止められました.



因みに,ロシア正教ではこの日がクリスマスです.
ロシアではこれより前の40日間が断食週間で,
クリスマス以降はどんちゃん騒ぎだそうです.

ソビエト連邦時代には,こういった宗教的休日ではなく,
全てレーニンの誕生日,だったりしたそうです.
歴史というのは昔の話ではないのだなあ,と当たり前のことを再認識させられます.




もうすぐクリスマス休暇.
休暇に入る前に相手に結果を投げておきたい,ということもあって,
本日急に,明日までに準備する書類を言い渡されました.

ちょっと量が多かったので,定時には上がれそうもありませんでしたが,
別に日本人的には,明日の朝までに仕上げればいいんでしょ,余裕,
とか思いながら仕事をしていた訳です.

ところで,今日はもうすぐ退職する人のお別れ会も夕方にありました.
それは流石にお酒を飲む訳にはいかなかったので,ジュースで我慢.
早目に切り上げて,仕事に戻りました.


で,みなさん段々と帰って行って,一人で仕事モードだぜー,となってきた頃
残って飲んでいる同僚は2人になりました.
何やらしゃべりながらすごい勢いでビールを空けているのですが,
コートを着ては,タバコを吸いに外に出て
帰るのかと思いきや,またビールを空ける
を繰り返しています.

何気なく気にかけてくれているのです.

そうとなったら悠長にやっている訳にはいきません.
少し簡単めにして切り上げて,
もう殆ど終わり,となった頃,
まるでたまたまタイミングが合っただけだよ,というように,
じゃ,帰るねー,と帰って行きました.

夜中にひとりで仕事ではさびしかろう
と思ってくれたのではないでしょうか.
なんか,泣けてきます.

たまたまなのかもしれませんが,こういう配慮,チーム感は,
個人主義の徹底したドイツでは得られなかったものでした.


あぁ,ここに来てよかったなあ,と.


ま,単純にビールが飲みたかっただけ,かもしれませんけど,ね.


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