忍者ブログ

<< 04  2025/05  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31    06 >>

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

断続的に,差別・被差別,抑圧・被抑圧のことなど考える.断片的なメモ.


沖縄の人々(の一部)は,沖縄に殆どの国内米軍基地が固まっていることを,本土からの差別だと捉えて抗議する.確かに家の近くに基地があったら,私だって嫌だ.私なら,引越すという手段を取るけれど,世間では誰もが容易に引越せるという訳でもないようだ.実際,中国や台湾に近いという地理的条件から考えても,人口密度が比較的低いということを考えても,沖縄に基地を配置するのはある程度理由があるとも言えるけれど,沖縄の人(の一部)は,沖縄を見下しているから放置できるのだ,と言う.それは例えば,原子力発電所を人口密度の高い都市部に配置しないのは,勿論リスク計算をした時に理由のある判断ではあっても,過疎地ならいいでしょ,と見下しているという風にもとれるのと同じだろう.
そもそも,本土と言う言葉を本土の人が使うことは,あまりないのではないだろうか.差別意識は,往々にして,差別している側には殆ど意識されず,被差別側に強く感じられるもので,それを意識することで尚対立が深まっていく種類のものであるようにも思える.
国内での数に於いて少数派である彼らは,国政をすぐに動かすことは難しく,意見を反映させる手段がない.仕方なく,彼らは暴力的な手段に出る.さて,それは本土の人間として肯定或いは受忍すべきものだろうか.国家制度による彼らへの「暴力」に対して,物理的暴力で答える彼らは,擁護すべきなのだろうか.実際に他の地方に移動させるという解決策を取らない以上,現状では米軍の補助を必要としている(さもなくば日本はもっと軍隊を整備せねばならないだろう)と考える以上,同情することが何になると言うのだろう.
私の思い描ける唯一の夢の解決策は,隣に基地があっても,騒音が気にならなくなるような技術,米兵がいても治安を維持する方法,そういうものを生み出していくことだけだ.


ラトビアはロシアに抑圧されていた.暴力に依らない反対によって,独立を勝ち得た.彼らはロシアが嫌いだ.つい最近までの公的言語だったにも関わらず,町には殆どロシア語は見られなかった.けれども,ロシア人も沢山移り住んできている.

チベット民族は漢民族に抑圧されている.チベット人は中国人よりも安価に働かされ,子供の数も制限されている.チベットに於いて中国に対する悪口は言えないし,文化施設も沢山破壊された.今も観光客は,ある意味で表面しか見ることができない.

こういう,自分が第一線の当事者でない事案については,抑圧されている側に立つことは難しくない.けれども,その軽薄さが,別のところで無意識の差別を助長しているようにも思える.


障害があって車椅子で移動する人が,飛行機に乗る時に車椅子用に対応がなく,這ってタラップを昇らなければならなかったという事件が起きた.それに関連して「青い芝の会」の存在を知った.脳性麻痺の人々の比較的過激な団体らしい.神奈川支部の指導者だった横田弘という人が書いた詩がある.彼は「障害者」と「健常者」が対等に分かり合うことはあり得ず,「共生」なんてきれいごとで,「障害者は健常者との闘争の中にしか生きられない」と言う.そして「わたしはあなた(健常者)を許さない」と言う.
価値が多くの人で一致しているものがある.例えば「健康/病気」「健常者/障害者」「金持ち/貧乏」という事柄は,もし選択できるものならば,殆どの人が前者を選ぶような価値であると言える.そういう価値の反対側にいる人同士が,上下関係にならずに対等に向き合うことは,結構難しいことだ.疎外されれば,卑屈にもなるし,攻撃的にもなる.一方で,近親者の世話をする立場になった時に,○○なんだから仕方ない,と自分を納得させずにはいられない程の,多大なストレスがかかることも想定される.よくある事例では,介護疲れなど.前者が後者を傷つけることは,差別と呼ばれやすいが,後者が前者を傷つけることだってある.病気だったら何をしてもいい,ということにはやっぱりならない.
重い障害を持って生れてくる可能性が高いとわかった時に,自分は中絶を選ぶか,また社会として中絶することをよしとするか.中絶は命を奪うことだからよくない,と言うことは簡単だが,現実に自分の問題として考えた時,ことはそう簡単ではないだろう.生んだら生んだで,責任を持って育てろ,とかいう社会の圧力もある.






PR

 Post your Comment
Name
Title
E-mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
 calender
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
 track back
 search in this blog
Script:Ninja Blog  Design by: タイムカプセル
忍者ブログ [PR]