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数学者の岡潔役に佐々木蔵之介,その奥さんのみちさん役に天海祐希という配役で,テレビドラマが作られました.

テレビドラマに出てくる職業というと,警察(探偵),医者,弁護士・検察・裁判官,の近辺,というのが鉄板で,やはりそれぞれ人生の「ドラマチックな」事件の瞬間に関わる仕事だからだろうと思うのですが,それ以外の職業の人が出てくるドラマも見たいですよね.ドラマというのは業界の関係ない人も見る訳で,ある職業がどういうものであるか,社会に知ってもらうよい機会だと思うのです.学者は多かれ少なかれ社会の合意の元に「すぐには役に立たないかもしれないもの(すみれはすみれ)」へ向かって試みる営為ですから,社会の合意を得ようとすることは,本質的な学者の営為ではなくても,誰かがやった方がいいこと,であり,テレビドラマにしてもらうというのはその一つのいい機会だと思うのです.

全ての数学者が,突然床に数式を書き出したりする訳ではないでしょう.しかしそれは多分,どの職業についても言えることで,建築家が出てくるドラマとして有名なのは,結婚できない男,でしょうが,すべての建築家があんな風に偏屈な訳がありません.ジョン・ナッシュをモデルにしたビューティフルマインドも同じような描写でした.

「育てた女房」というタイトルに反感を覚える向きもあるようですが,岡みちさんも,必要以上に苦労に耐えた,という側面よりは,自分で稼いで,フランス語を勉強して,自分で背筋を伸ばして生きていく女性,という感じが出ていて,好感が持てました.あの当時でしたら,今に比べれば男性に付いていく女性という生き方が一般的だったのは仕方ないことでしょう.
誰かの生き方をドラマとして表現しようとすれば,どうしてもわかりやすい「事件」から表現するか,本人に語らせるか,周りに語らせるか,しかなく,変人,を主人公として扱う場合には,周りの人間に語らせるしかない訳です.職業上の周りの人がいない場合には,家族を通して語るしかない.


岡潔のように生きることは,誰にでもできることではないでしょう.それでも,そういう人を許容できる社会を作っていきたいと思うのです.





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