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小室哲哉氏が自主的な音楽活動を引退するそうですね.
小室ファミリー全盛時代は,私の生徒時代と重なっています.
当時テクノが好きで,電子音楽に抵抗がなかったこともあってか,
globeは好きだったし,他も抵抗なく受け入れていた口です.
カラオケで歌ったり.

閑話休題.


Charaのこと.
スワロウテイルが公開されたのが1996年.Yen Town Bandがかなり売れました.
同じ年に,PiCNiCも公開された筈.美しい映画でした.
当時は(今も,なのかもしれない),
ちょっと繊細な女の子の間ではリスカやODが流行っていて,
Charaはそういう「繊細な」女の子たちのアイコンでした.
映画の内容だけでなく,ちょっと不可思議な言動とか,特殊な歌い方とかも含めて.
それだけに,私は忌避する気持ちが強くて.
自殺未遂に透けて見える,勿論本人たちにだって嫌になる程よくわかっている
ただ気にかけてほしい,という気持ちが,
自意識が邪魔をして自殺未遂をできない私には,ずるく見えてしまって.

そして20年程経った今,Charaを聴いてみると,意外に悪くないな,と思えるのでした.
そういうどちらの方向の自意識の過剰さも,今は愛おしいなと思えるというか.
色眼鏡を少し外して音楽を聴けるようになったというか.


まだ聴いたことがない,素敵な音楽も聴いてみたいけれど,
昔の音楽がまた違って聴こえる,というのも素敵なことです.





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Anne Teresa De Keersmaeker のROSAS公演を観てきました.
演目は,
"Die Weise von Liebe und Tod des Cornets Christoph Rilke"
旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌.

これから観ることがある人にまず言っておきたいのは,
必ず一度小説を読んでから観た方がいいということです.

以下ネタバレを含む感想を.



ROSASの公演を観るのは今回が三度目.
一度目はロンドンのテートモダンのTANKのオープニング時.
この時はSteve Reich のFASEでした.
ROSASの名前も知らず,たまたまやっていたのを観て,鮮烈な印象を持ち,
流石ロンドン,流石テート,と思ったのでした.
ケースマイケル自身は踊っていなかったと記憶しています.

二度目は去年.BaselのKaserneにて,友人に誘われてBach Partita.
当日券ぎりぎりで入って,最後列.それはそれで,舞台全体がよく見えます.
この舞台が大変よくて,この時,ROSASの名前を記憶しました.
ケースマイケル氏ともう一人の男性とバイオリンの舞台.
無音のダンス,バイオリン,そしてバイオリン付きのダンス.円環.

そして今回.
リルケの短編をモチーフにした舞台.
前回が最後列だったので,今回は2列目を取ってみました.
東京と違ってチケットを取るのが楽なのがスイスのいいところ.
2列目は演者と至近距離です.
最初は男性のみのダンス.次に小説が映写されて,フルートの演奏.
(フルートがこんなに現代音楽を吹けるなんて知りませんでした.武満徹の尺八のように.)
そして,フルートの演奏に合わせて,先ほどの男性とケースマイケルのダンス.
男性が退場して,ケースマイケルが短編を全編朗読しながら踊る.という構成.
映写はドイツ語と英語の二言語ですが,
朗読は全てドイツ語なので,ドイツ語圏でしか演じられないかもな,と.
ドイツ語が少しでもわかってよかった+小説を読んでおいてよかった.

今回は小説ベースですので,物語がはっきりとあります.
トルコへ戦争へ向かう道すがら,
フランス人と出会い仲良くなり,別れ,旗手になり,
その後着いた村で侯爵夫人と懇ろになり,
その夜火事に巻き込まれ,敵陣に入り込んで四方八方から刺されて死ぬ.
というのが大まかなストーリーです.

その一瞬一瞬を,自由に,しかし実は綿密な計算の元に,動く.

彼らの舞台を見ると,いつも生きるということ全体について考えてしまいます.
自らの身体をコントロールすること.
一人で表現できることと,二人いないと表現できないこと.
静止も含めた瞬間の動きが美しいだけでなく,
動きの軌跡が美しい絵になっているということ.
それぞれの公演の連なりも,また一つ大きな絵になっているのでしょうか.

前列で観て一つ驚いたことは,ケースマイケルが年を取っていたということ.
男性ダンサーが比較的若かったので,余計にそう見えたのかもしれません.
動きが鈍いということは全然ないのですが,首や肘の皺に,確実に年齢は表れていて.
って,57歳ですから,当たり前なんですが.
そして,その年の離れた二人が並ぶ違和感が,
公演を観ている内に消えて行ったのも印象的でした.
ただ二人の個人が,互いの引力の中で動いている様子.

そして,ケースマイケルの声.強く低い声.
ドイツ語は,やはり男性的な言語だと思わざるを得ませんが,
少しドイツ語が好きになれた気もします.

薔薇の詩を墓碑にしたリルケですから,
公演後に薔薇の花を手渡されていたのは粋でした.


何れにせよ,観に行ってよかった.

ROSASのDVDは以前に購入していたので,
勢いでWim Wenders のPinaを購入してしまいました.



人は何をしたくて旅をするのだろうか.

建築を生業にしていると,
どうしてもそこに行かなければ見られない建築,というのがあるので,
それにかこつけて旅行をすることになりがちである.
しかし,旅の醍醐味はそればかりではないだろう.

ヨーロッパ人には,休暇にいつも同じ場所,海だとか山だとか,に行く人もいる.
リラックスして,エネルギー補給をしたい,というようなことだろう.
私は都会の方が落ち着くので,週末にちょっとパリへ行く,というようなことをする.
しかし,見たことがないものを見たい,食べたい,という気持ちはやっぱりある.


ヨーロッパ文化圏に慣れて,石造りや白い壁の街並みを見ても,驚かなくなった.
ペルーの町は張りぼて感はあれど,意外なまでにヨーロッパだった.
アメリカはどうも苦手なので,足が遠のく.
ロシアはどうだろうか.アルゼンチンやブラジルやメキシコは.
ヨーロッパに似ていたら,残念だな.
インド文化や,日本以外のアジア文化,イスラム文化はまだ遠いので,新鮮味がある.
アフロ文化はきっと,まだまだ新しかろう.
慣れてしまったらどうしよう.

それでも,自然は何かが違う.
スペインの大西洋,ペルーの太平洋,アルプスの山肌,アンデスのありよう,
フランスの平原,白夜,オーロラ,フィンランドの湖,
アイルランドの草原,カンボジアの密林.
言葉にあまりならないけれど,
それらは,そういう風景として,そのまま心の中にしまわれている.
人の時間のスケールを越えているからだろうか.


ずっと昔から,砂砂漠に憧れている.
エンドレスにひろがる不毛の風景.
きっと,とても怖くて,とても魅力的.それは多分,海みたいに.

長いこと憧れているから,
行ってしまうのを少し躊躇ってしまう.




今日のメインは配筋計算.
スケッチするとアラが見えてきたりする.粛々と.


残念なことがあったけれど,
落ち着いて考えてみたら,最初に思った程は悲しいことでもないのかもしれない.
他人の考えることは原則わからないので,必要以上に気にしない.
気を取り直して,自分の仕事をする.

それとは別の件は,今のところ順調に動いている.


何事も,あまり慌てて表に出してしまわないこと.



ジャズ・アティテュード

・Vijay Iyer Sextet "far from over"
・Tonny Allen "the source"

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