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現場SGAが動いております.

原理は同じ,鉄筋コンクリート造でも,
作り方,という点で文化による違いがあって,
初めての現場ですと,日々,新しいことが満載です.


今回は打継ぎに関して.

スイスの設計者はひび割れに対して,日本よりも遥かに繊細に検討します.
地震という,結局どれくらいのものが来るか予想しつくせないものを相手にしている文化との違いかもしれません.
日本ですと,よほどの規模でない限り,一つのフロアの壁は一度に打ちますが,
スイスでは,ひび割れを起こさない為に,短い長さに区切って打設します.
例えば,平面上で直行する壁などは,大抵分けて打ちます.
そうなると,打ち継ぎ面が沢山発生することになります.
日本では打ち継ぎ面は目荒らしが基本ですが,スイスでは目荒らししません.
そうなると,剪断力はきちんと伝達されるのか?というのがテーマになりますが,
コンクリートの剪断許容応力度に期待せず,
鉄筋で引張り,コンクリートで圧縮の原理をどこまでも追求します.
設計思想が変わってくる訳です.

更に,打ち継ぎ面での鉄筋継手には,それ用の製品が多くあり,
型枠をいちいち切断して調整する必要がありません.
真っ直ぐな型枠で施工の簡単な部位に分解して打設します.
施工の複雑さが減るので,きれいなコンクリートが打てます.
ただ,この製品,階高に合っていないことも多いので,
必ずしもすべての鉄筋がきちんと定着されていることにはならないのが肝です.


多分,日本の設計者もスイスの設計者も,それぞれの文化が当たり前だと思っているので,
何が自分たちのやり方で特殊なのかを意識していません.
こういう発見は,両方の文化を経験した者にしかわからない驚きです.



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