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仕事の内容ではなく契約形態として,大きく違う点は,
日本では構造設計者は意匠設計者から受注しますが,ヨーロッパでは施主と直接契約であるという点.

誰と契約していても,結局はチームとしていい仕事をすればいいのでは,
というのはやはり建前の話で,
自分にお金を払ってくれる人に,仕事をしていることをアピールしたくなるもので,
畢竟,建築家の意向にとことん付き合うよりは,
自分たちのできる範囲のことを器用にまとめていく方向に納まりがちです.

逆に言えば,とことんサービス,精神が,日本人の強みとも言えますが.



その上,日本の大学では,意匠設計者と設備設計者と構造設計者が,同じ授業を受けています.
土木と分かれているせいでもあり,構造解析の授業など重なる部分も多いため
無駄が多い,とする向きもありますが,
こと建築の設計に絞って考えれば,
互いが互いの職能についてのぼんやりとした認識があり,
お互いの仕事に敬意を払える関係を作りやすい,
という意味で,利点もあります.
構造がわかっていない建築家,建築がわかっていない構造家は,基本的によろしくない,
という共通認識がある,というのは素晴らしいことです.
建築家はアーティストなんだから,構造のことはわかっていなくて当然,
という一見ドライな職能分離は,何かを作り上げる上では
責任の所在が明らかになるばかりで,ちっともできあがるものに貢献しません.


職能の境界線や契約(日本では少し前まで契約書がないこともしばしばでした.今も?)の状態が曖昧なまま物事を進めるのは,
責任の所在が不明で何かがあった時に問題となる訳ですが,
その「何かがあった時」の為にお金をかけなんらかのよさを妥協していく
というのもいかがなものなんでしょうか.





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