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ぼくらの時代 いとうせいこうxバカリズムx小林賢太郎 を観た.

私はラーメンズが好きで,そこからバカリズムを知った口だ.
もっと言えば,ラーメンズからお笑いというものに興味をもった口.
だから,小林賢太郎につい目線が偏ってしまうのは仕方のないことで.

比重の問題ではあるんだけど,ものを作る動機として,
うけたい,もてたい,という欲望と,面白いの源泉を知りたいという欲望.
外に開いている欲望と,内にこもっている欲望.
3人とも,「芸人」の中では後者の欲望が強めの人間ではあるけれど,
特に小林賢太郎は,一人遊びの色が強くて,後者の欲望の比率が大きい.
極端に言ってしまえば,自分及び自分と同じ人だけが面白いと思ってくれればそれでいい.
テレビに出るという仕事は,前者の欲望が支配的で,
会話ややりとりの中で受けるというあり方は,
流動的で空気に支配されていて完璧にはコントロールできない.
そういう場では,「小林賢太郎」はどこか画面として落ち着かない.
ミッキーマウスでいたいというのは,そういうことだろう.
番組の中で一番テレビ的に面白かった,いとうせいこうが犬にとり付かれた話に対する,
小林賢太郎の最初の「えー」の不思議な違和感.

どの芸人さんでも両方持っているものだろうけれど,
コンビだったりすると,片方(往々にしてネタを書く方)が後者に偏って,
前者の部分は相方が担当してくれる.
例えば,最近少し見ているオリエンタルラジオでは,
中田さんが後者に偏って,外側への広報は藤森さんが担当している.
そうやってバランスをとっている.

そして,後者型の人間は,どこか前者型の人間にいつも憧れている.



個人的に自分を振り返って見ると,
基本的には,一人遊びの部分につよく惹かれて,外に開いていることへの評価が低め.
一方で,他人との付き合い方を見ると,いじってもらう側のキャラクターである.

建築という仕事は,ものを作る仕事の中でも,
絵を描くというような仕事に比べれば,受注生産という意味で,外に開いていること,が重要な仕事で,
広告をつくるというような仕事に比べれば,残る時間が長い分,一人遊び,が重要な仕事,
と言えるかもしれない.
その複雑さの具合が,建築の醍醐味の一つでもある.

その中でも構造設計という仕事は,実はあまりお施主さんや社会との関わりは薄くて,
基本的に「きれいに」解けている,ということに快感を覚える仕事なのではないかと思う.
構造設計者の仕事にとって,現状では,外とは意匠設計者であり,ある意味仲間でしかない.
そういう,外に開いていることへの要求の低さは,個人的な志向に合っているなと思う.
一方で,その分,内側を掘っていく作業をもっと真剣にやらなくてはいけないんだろう.


それと.
番組でバカリズムも言っていたけれど,
否定的な目を持ってものをつくろうとすると,自分が全然拡がっていかない.
それは結局,内側を掘る時の制約にもなってしまう.
最近の小林賢太郎であまり笑えないのは,
外側への開き方のバランスが崩れていることもあるんじゃないかと思う.
(そういう意味で,バカリズムが番組に小林賢太郎を呼んでくれたのはすごく有難いことだ.)

案外,業界外の人にも作品で意図した以上のことは伝わっていて,
メイキングそれ自体も,面白いもの,なのだと思う.
それは,人に対する尊敬のような感覚でもある.


まとまりがなくなってしまったけれど.






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