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知合いで素敵な文章を書くパリ在住の方が,外出禁止令下での自宅軟禁の生活での心境の変化について書いていた.大人になるにつれて獲得してきた気分転換の手法がだんだん効果が薄まっていき,最初の頃目新しくテンションの上がっていた普段しないような手料理なども,テンションが上がらなくなっていき,無気力になっていく,という話.

自分は最初の自宅隔離で懲りたのと,外出禁止のかからなかったスイスに暮らしているので,外に出て働く暮らしをずっと続けることを選択した.ホームオフィスなんて絶対できない.自分は家に居たらだめになる,というのを身体で感じている.子供がいるから,とか誰にでもわかるような説明はできないけれど.
自宅にずっといる.思えばそれは,ドイツにいた頃の生活だ.外部との接触が殆どなく,誰とも話さず,誰にも求められず,日々を生延びる.鬱のようになったが,ドイツ語で医者に説明できる気もせず,日本の精神科医にもかかれず,日本に帰ることもできず,どうしていいかわからないまま続く低温で灰色の毎日.

柵が解かれていくと,生きることが裸になっていく.

生が剥き出しになってきた時に,自発的に色々動きだせる人もいるんだろうし,性的衝動とか「動物的」になる人もいるのかもしれない.けど,低温の鬱状態になってしまうタイプの人も一定数いるんではないだろうか.人間は社会的動物であるってそういうことだろうか.外に出られようと出られまいと,人生は本質的に生まれてから死ぬまでの時間の暇つぶし.社会のために,誰かのために,なんて正当化も,暇つぶしのための言い訳.そんなものどっちだっていい.生きるというのは本質的には意味があるものではなくて,無に帰っていくだけなんだ.だからこそ,できれば生き生きとした時間が多い方がいい.気を紛らせながら,できるだけ楽しみ,いとおしみ味わえるような時間を増やすように,工夫していく.その積み重ねを生と呼ぶんじゃないだろうか.


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