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海外に出るとすぐ「日本は」と言いたがる人々をしゃらくさいと思っていましたが,実際に出て見ると,やはり自分の中の日本性なるものを意識せざるを得ないところはあるものです.

本を読む,というのは,時々真実自分に肉薄することがあって,本来はそれ以外は時間の無駄でしかないのでしょうけれど,ワタクシの怠惰からか,そのように本に目を通すことも少なからずありました.特に若い折など.この本も友人にかなり前に薦められて購入はしたものの,なかなか中身が迫って来ずに放ってあったのですが,今がまさにベストなタイミングであったようです.

という訳で,日本の思想.
1957年頃に書かれたとのことで,自然マルクス主義の台頭の強い影響を受けているのですが,その辺りを捨象し骨子だけを取り出せば,50年前に書かれたものであるにも関わらず,依然日本の社会の本質を突いているように思われます.規範や体制が上から降ってくるものであって,それを骨抜きにして運用・適応する能力は極めて高いが,その規範自体を疑う・批判する姿勢が育っていないこと.つい,日本社会の問題をワタクシ個人の問題と重ね合わせてしまう訳ですが,規範の一つ一つを自分の手で作っていくことこそが,今の私に必要なことなのではないだろうか,とか.ヨーロッパに於ては,規範は,生の充溢を支配することはできず,また支配すべきでもない,という精神は基本にあるのに対し,日本ではあっさりと個人生活にまで入り込んでしまっていること.人間の活動や関係が複雑化するにつれ,「である」社会から「する」社会へと移行が求められているが,依然として「である」社会の風潮も強いこと.


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