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日本では,住まいは夏を旨とすべし,で,
夏の暑い時期をどのように心地よく切り抜けるかが,主要な課題です.
スイスでは逆に,冬の寒い時期をどのように乗り切るかの方が切実です.

例えば,断熱規準に関しても,素人目にも,日本よりも相当厳しい規制がかかっているようです.
新しい建物ですと,コンクリート耐力壁,その外に15-20cm厚の断熱,さらに仕上げのコンクリート20cmとか.
ガラスもダブルガラスが最低標準です.

同僚のスイス人に指摘されるまで気づかなかったのですが,
こちらでは,特別な建物ではない一般的な住宅ですと,引き戸の窓がほとんどありません.
片開きの,部分開けも全開開けもできる窓が,極めて一般的です.

これは,やはりガラスが重たくて,引き戸がうまく機能しないから?

勿論,レンガ造の壁が一般的なので,大きな開口を確保するのが難しく,
その結果片開き窓になってしまう,ということかもしれませんが.


日本ですと,引き戸の窓が多いですが,
やはり障子が基本だったからか,引き戸の窓が多いですし,
或いは,大きな窓で開き戸にすると,内部にその分場所が必要になってしまうので,
スペースの小さな日本の住宅とはマッチしないからかもしれません.



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旅をして,いつもと違う場所に行ったりすると,
異なる環境で人がどんな風に生きているかというのを目の当たりにする.
その時,そういう人間のおおらかさとか力強さとか,そういうものを見る時,
建築に何ができるんだろう,という気になる.

いい建築というものがあるとして,
それは建築のための建築,というようなものよりは,
もっと,気持のいい空間,的なものである,
と言われたら,反論できるんだろうか.

という問いを立てること自体が,反論したいという願望の表れではある.


Casa da Musicaはよい建築だった.
その賞味期限は,スコープは,100年単位でもつんだろうか.

シザのプールはとてもきもちよかった.
物として持つかどうかはともかくとして,賞味期限は100年をきっと超えるだろう.



Volta Center はVitra Campusのすぐ近くに建つマンション.
建築家は Buchner Bründler Architekten AG .

兎に角曲面を面一で仕上げているえらく精度の高い建物です.
今度ゆっくりまた見に行ってみようと思います.

VoltaCenter


因みに,隣はVolta Westという建物で,
建築家はDegelo Architektenというバーゼルの建築家.

Volta West



Novartis Campus の見学会に行ってきました.

月に2度ほど土曜日に見学会を行っていて,事前予約すれば25フランで見学できます.
但し写真撮影は禁止で,殆どの建物は外観のみではありますが.


Vittorio Magnago Lampugnani(ランプニャーニ)というイタリア人建築家がマスタープランを手掛け,
今のところ,
Diener & Diener, SANAA, Peter Maerkli, Lampugnani, Krischanitz
谷口吉生,Rafael Moneo, David Chipperfield, 安藤忠雄, 槇文彦,Frank O Gehry 
の建物が並んでいます.
H&dM,OMA, Alvaro Sizaの建物もできるそうです.

Novartis Campus Architects



Marco Serraによるエントランスがまずとてもよくできています.
FRPの屋根をガラスの構造体で支えています.
屋根が風で飛ばないように,ガラスの中にケーブルを仕込んであります.
なんてことないように見せていますが,きれいに納まったよい建物です.

SANAAの建物は,日本で見るのとは違って,
やはり海外で透明性と騒がれるだけのことはあるな,と思わされました.
透徹したシンプルさ.
海外ではあまりそれが実践されないので,特につきぬけて見えます.
ちょっと泣きそうになってしまいました.

隣のメルクリの建物がビジターセンターです.
これは対照的に,マテリアル使いのリッチさに関心させられました.
ある意味,ヨーロッパ的で官能的だな,と.

谷口吉生の建物は,その精度の高さに異常さを感じます.
もしあの通りの建物全てが谷口さんの設計になったら,
気がくるってしまうんではないか,と思わされるような.
普通外国ではなかなか精度のコントロールができないものですが,
あそこまで管理したのは,すさまじい執念ですし,
やはりスイスだからこそ実現できたのかもしれません.

もう一つ印象的だったのは,ゲイリーの建物.
建物として好きかどうかと聞かれると微妙な気もするのですが,
あの整然とした中で,一つ遊びを感じられる建物がある,というのは
なんだか気の休まるものだな,と思います.
勿論全部がゲイリーだったら,張りぼて感になってしまうのでしょうけれど.


全てが完成するのは2020年とも2030年とも言われていますが,
オープンしたらまた行ってみたいものです.



週末にゲーテアヌムを訪れました.


Geuetheanum


ゲーテアヌムはBasel SBBの駅から電車で10分程の,Dornachという街にあります.
駅からは歩いて15分程でしょうか.

奇奇怪怪な外見は,内部までも通底しています.
細部までのこだわり.コンクリートの塊としての量感.
昔の木造のゲーテアヌムが焼失したため,コンクリートの現状のものが作り直されたようです.
今でもルドルフ・シュタイナーの提唱した「人智学」が今でも実践されているようでした.

こういうものの迫力は強くて,
この方向ではなく,この力強さを実現したいな,
と思わされました.




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