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Novartis Campus の見学会に行ってきました.

月に2度ほど土曜日に見学会を行っていて,事前予約すれば25フランで見学できます.
但し写真撮影は禁止で,殆どの建物は外観のみではありますが.


Vittorio Magnago Lampugnani(ランプニャーニ)というイタリア人建築家がマスタープランを手掛け,
今のところ,
Diener & Diener, SANAA, Peter Maerkli, Lampugnani, Krischanitz
谷口吉生,Rafael Moneo, David Chipperfield, 安藤忠雄, 槇文彦,Frank O Gehry 
の建物が並んでいます.
H&dM,OMA, Alvaro Sizaの建物もできるそうです.

Novartis Campus Architects



Marco Serraによるエントランスがまずとてもよくできています.
FRPの屋根をガラスの構造体で支えています.
屋根が風で飛ばないように,ガラスの中にケーブルを仕込んであります.
なんてことないように見せていますが,きれいに納まったよい建物です.

SANAAの建物は,日本で見るのとは違って,
やはり海外で透明性と騒がれるだけのことはあるな,と思わされました.
透徹したシンプルさ.
海外ではあまりそれが実践されないので,特につきぬけて見えます.
ちょっと泣きそうになってしまいました.

隣のメルクリの建物がビジターセンターです.
これは対照的に,マテリアル使いのリッチさに関心させられました.
ある意味,ヨーロッパ的で官能的だな,と.

谷口吉生の建物は,その精度の高さに異常さを感じます.
もしあの通りの建物全てが谷口さんの設計になったら,
気がくるってしまうんではないか,と思わされるような.
普通外国ではなかなか精度のコントロールができないものですが,
あそこまで管理したのは,すさまじい執念ですし,
やはりスイスだからこそ実現できたのかもしれません.

もう一つ印象的だったのは,ゲイリーの建物.
建物として好きかどうかと聞かれると微妙な気もするのですが,
あの整然とした中で,一つ遊びを感じられる建物がある,というのは
なんだか気の休まるものだな,と思います.
勿論全部がゲイリーだったら,張りぼて感になってしまうのでしょうけれど.


全てが完成するのは2020年とも2030年とも言われていますが,
オープンしたらまた行ってみたいものです.



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週末にゲーテアヌムを訪れました.


Geuetheanum


ゲーテアヌムはBasel SBBの駅から電車で10分程の,Dornachという街にあります.
駅からは歩いて15分程でしょうか.

奇奇怪怪な外見は,内部までも通底しています.
細部までのこだわり.コンクリートの塊としての量感.
昔の木造のゲーテアヌムが焼失したため,コンクリートの現状のものが作り直されたようです.
今でもルドルフ・シュタイナーの提唱した「人智学」が今でも実践されているようでした.

こういうものの迫力は強くて,
この方向ではなく,この力強さを実現したいな,
と思わされました.




ふと思い立って,友人たちが薦めていたこともあり,
コリン・ファース主演のThe King's Speechを映画館で観ました.

スイスで映画館に行くのは初めて.
指定席で17フランなので,日本と同程度の価格です.

ドイツでは映画は多くがドイツ語吹替えですが,
スイスでは英語の映画は英語で,ドイツ語とフランス語の両字幕でした.

驚いたのは,途中で休憩時間が入ること.
映画の途中で休憩が入る,というのは,日本の感覚では信じられない感じですが.

そんなことに驚きつつも,楽しく鑑賞いたしました.



内容の方は,
第二次世界大戦時のイギリス国王ジョージ6世が主人公.
国や王室たるものについて,真剣に考えている真面目なヨーク公.
幼い頃からの強い吃音症に悩まされていたにも関わらず,
予想外に国王にまでなってしまう.
国王として,演説は要の仕事であり,どもりは大問題.
それをなんとか克服しようとする,国王の裏側の顔の話.

努力に泣ける部分もありつつ,
巧妙な会話で笑わせる部分もあり.

現実に何かの問題を抱えている人であれば,
きっと勇気づけられるのではないかと思います.


それと,ウィットということ.
生きるのは簡単じゃないけど,それに目を背ける訳じゃなくて,
ウィットを挟みながら,やりくりしていく.
そういう大人のやり方.

日本人のやり方とは違うけれど,
それはそれで,素敵だな,と思います.


職業の名前というのはどうやってつくものだろうか.
有名なところでは,コピーライタという職業は糸井重里が名乗るまでなかったということだが,
同じ名前で呼ばれていても内容は社会によって異なる.

それは,構造設計者,や,プロジェクトチーフ,といったものについても当てはまる.

日本の小さな事務所での構造設計者の仕事は
・構造コンセプトを作る
・構造計算をする
・構造ディテールを考える
・基本図・標準ディテールを図面にする
・構造計算書を作成する
・公の書類を作成する
である.

スイスに於いては
・構造コンセプトを作る
・構造計算をする
・構造ディテールを考える
・すべての構造部材,ディテールを図面にする(但しCADオペレータが作業は行う)
・構造数量を拾う
だそうである.
日本に於いては施工図面をひいたり数量を拾うのは施工業者の仕事であり,
構造設計者が関わるのは,概算見積もりまでである.
また,スイスに於いては構造計算書という書類作成業務はない.
勿論自分たちの中でまとめておく必要おはあるが,
それを公の書類としてまとめるのは,案外時間のかかる作業であり,
それをする必要はないことになっている.
例えば,ざっくりとして計算で済ませても大丈夫と思われる部分について,
他の誰かに釈明する必要がないということでもある.

因みにドイツに於いては,完全なピアチェック制度になっているため,
Pruefingenieureと呼ばれるチェック構造家のために
構造計算書をしっかりと作る必要がある.





ここのところ,BIGのスタッフの方のレクチャーと,レムクールハースのフィルムを観る機会があった.

BIGの建築は,何しろ大きくて,
ここで子供時代を過ごしたらどんな心象風景を持った大人になるのだろう,と考える.

レムコールハースに関しては,その理性に対してもう少しつっこんで考えてみようと思う.


それにしても,構造設計者は建築を実現するにあたって,
どうしても論理を持ち込んだり整然と処理したくなってしまう
(そうでなければ,ただ計算しているだけになってしまいかねない)
という側面があるように思うけれど,
そればかりがいいことなのだろうか,という問いが頭をもたげる.



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